1972年6月3日

ウスラとサブは買い物の帰り道、神社の境内で休憩していた。サブがいまのままでは管理人ではなくこれでは家政婦だと嘆いたが、王女様には買い物はまかさられないのが実情だった。するとそこへ助けを求めて高校生がやってきた。追いかけてきたのは月光学園番長久保田とその仲間たち。最近日輪高校の生徒たちを襲って殴っているらしい。結局ウスラとサブはトバッチリをくった形で喧嘩に巻き込まれ、体も夕飯の材料もボロボロにされてしまう。しかし、一方で番長の久保田は原因不明の持病の頭痛でその場で倒れてしまった。

復習戦だと意気込んでいった二人はあえなく返り討ちにあって帰ってきてしまった。日輪高校の番長の千葉によると理由も無くただいがみあってるだけとあって「男の世界」がサヤカには理解できない。「私にまかせておけ」とサヤカは月光学園を呼び出し、「話し合いで決着をつけろ」と提案するが久保田は言うことをきかない。そこで「私が相手になってやる。正々堂々勝負しろ！」と決闘の約束をしてしまった！

しかし決闘が決まって月光学園はぞくぞくと応援部隊が集まってるがコチラは5人しかいない。千葉は「やるしかない、潔く散るしかない」と悲壮な覚悟だったが、サヤカも「後へは引けない！」と当然参加するつもりだった！

いざ決闘！月光学園は倍の人数がいて断然不利だった。女だてらにフライパン片手に活躍するサヤカ。そこへ伊集院も駆けつけ助っ人に入る。しかしサヤカと対決しようとした久保田はまたしても頭痛で倒れてしまう！喧嘩は中断となり久保田を寮に運ぶが夜ということで医者は来てくれなかった。話によると久保田の父も同じ病気で原因不明のまま亡くなったのだという。そしてそこへ現れた二条からは「喧嘩をけしかけた」ということでサヤカは職員会議でかけるといってきた・・・。

サヤカは久保田の症状が、父が10年前に患った原因不明の病気に似ていることに気がついた。あの時、世界中の名医にもわからず唯一東和医大の関根博士だけが原因をつきとめたことを思い出したサヤカはさっそく医大へ行く。しかし、今夜ヨーロッパへ行くので往診なんてできないと受付で門前払いを食ってしまった・・・。そこでサヤカは・・・なんと「パール王国王女サヤカ」に扮して家来たち（ウスラとサブ、そして日輪高校生徒たち）を連れて再度乗り込む！　関根博士と面会に成功したサヤカはさっそく博士に往診を依頼するが、一方、たまたま居合わせた記者に「行方不明のサヤカ王女」だということがバレてしまう・・・・

関根博士は病状が悪化しているとといって予定をキャンセルして手術をしてくれた。結果は大成功に終わる！　寮でパーティーを行っているとそこへ記者たちがサヤカ王女にインタビューさせろと乗り込んできてしまった！　サヤカはあとを生徒たちにまかせ、裏口からこっそりと抜け出すと通りがかったハヤトの車に「助けて」と乗り込む。
ハヤト「さて、どこまでお送りしましょうか、王女様」
サヤカ「私のこと本当に王女だと思ってるの？」
ハヤト「まさか、昨日のお芝居はうまかったけど、君みたいなオテンバな王女がいてたまるか！」
サヤカ「・・知らない！」
ハヤト「ハハハハ」
そして追いかけてきたウスラたちにハヤトは「おれは男は乗せないんだよ」とさっそうと走り出した・・・。

月光学園番長たちに叩きのめされたウスラとサブはボロボロになって帰ってくる。消毒だといってお酒をぶっかけると二人は悲鳴をあげて飛び起きた！

「おひかえなすって！」
どこで覚えたのか(^^； 月光学園番長に仁義をきるサヤカ。

いざ！決闘の地へ！
気合を入れて約束の河原へ向かうサヤカだが、後ろについてくる日輪高校不良たちは不安でいっぱい・・・。
夕焼けが綺麗だ。（たぶん多摩川だろう）

出たぁぁぁー！サヤカ王女！！(^o^)/
一般市民では話が聞いてもらえないと知って最後の武器「サヤカ王女」となって博士に面会を求めることにしたサヤカだった。

番長とか、学校同士の喧嘩とかかなり「昭和」を感じるお話だった。怪我に「お酒」で消毒というのも時代を感じる。ウスラとサブが暴力の対象となってはすでに喧嘩の枠を超え、親元に怒鳴り込んで夕食材料費弁償させるとか、警察沙汰になりかねない（復讐に行った時点でもそれもないが、オッサンにも男の意地か）。　といってるとドラマにはならないし、今回のお話は単純に面白かった！お気に入り度は100点。というのも今見返すと結構このドラマ面白いところはいっぱいある。

どこからもってきたのかサヤカ王女カツラと衣装に車まで用意して登場！（やはり大使館があるのだろう）　演出が「ちい恋」の井上芳夫さんに代わってから面白い作品が続いているが偶然ではないと思う。まさにこれからもっと面白くなったのかもと思わされる。こういった「サヤカ王女」という武器は「水戸黄門」の印籠のように使っていくのも面白かったのではないでしょうか。今までは「王女」でいることからあまりにも離れてしまったので単なる元気のいい女の子としてしか描かれて無かったから・・・。ただし、それでは当初のサヤカの決意はなんだったの？となりかねないことと、毎回バレて逃げ回る必要がある(^^；　ときどき日本語がわからないことだけが「王女らしさ」にしかなっていない。もっと友紀さんの当たり役「逃げ出したお姫様」を前面に出してほしかったなぁと思う。

最後のシーンが良かったぁ。ハヤトがかっこよかったです。寮をあわただしく逃げるとき、サヤカはみんなに「とっても楽しかった。一生忘れない」と言ってたのが印象的だった。王女様にとっては本当にそうなんだろうなと、見ていて思えた。（あすなろ寮だけで何話も使ったせいもある）　サヤカ王女だとバレなくても職員会議で解雇されていたかもしれませんね。

そして結局、久保田の病気が何だったのかは説明がなかった・・・(^^；

今回も出演者の中に立川孔志さんという名前があった（前座名というらしいが）。当時の落語の若手の人（今は大御所）が出演者に多いのは気のせいではないと思う。どういうつながりなのかはわからない。

当然今回もサヤカは「週刊少女フレンド」を愛読していた（連載中だし！）

寮の裏がなぜあんな山道なのかもよくわからない(^^；

☆挿入歌「ファースト・ラブ」
久保田の手術も無事終了し、両校の喧嘩も一件落着！？　盛大にパーティー！みんなで踊りまくる！

「と・お・いく−もを〜♪」
手術も無事成功、両校も仲直りで盛大にパーティーだぁ！

「い・ま、アナタが好き〜♪」
アナタと歌いながら指をさすサヤカだが、その指の先にいた人は幸せモノだぁ〜！

☆次回予告
マスコミから逃れるためにあすなろ寮を飛び出したサヤカ王女。流れ流れて、所は紀州勝浦へとやってきました。ところが、ひょんなことからサヤカと同じ宿命のスター歌手ミカゼハルミと出会います。悲しい人生を背負ったハルミちゃんをなんとか助けようとサヤカは一生懸命。ところが、二人を待っていたものは・・・
次回「だから大好き！」をお楽しみに〜！

(*)次回予告の一番最後、ハヤトとサヤカが並んだシーンは第6話で駆け落ちした二人を迎えにいくシーンであり、編集を間違ってるようだ。