第12話「秋風の忘れた涙」

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どこから違ってきたのかしら
どこから手をはなしてしまったのかしら
ふたり
どこから一人になってしまったのかしら
私
もう一度引き返してみたけれど
木も　草も　花たちも
知らんぷりして
新しい風たちと遊んでる
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お互いにお互いのことを思い悩む二人。チーコはトンコに電話してみると山下の家へ行ってるという。トンコに負けていられないとチーコは思い切って村上の家へ行ってみるこちにした。しかし、その頃村上の下宿先にはミドリが「泊めてほしい、どこにも行くところがない」と訪ねてきていたのだった。一方トンコは山下の家で数学の勉強を教えてもらっていたがうっかり干してあったパンツを見つけて急に意識してしまい・・・帰ろうとしていると、そこへ「泊めてくれ」と村上が現れた。

チーコが村上の家を訪ねてみるとそこにはなぜかミドリが一人で留守番をしていた。事情を知らないチーコは「恋人どおしだから時には泊まりに来ることもある」というミドリの話を真に受け、ショックで泣きながら立ち去る。どうやらミドリは母親の浮気が原因で家出したきたようだ。村上は、ミドリを仕方なく泊めることにして、自分は山下の家に泊まることにしたのだが、明日からルミの家に泊めるつもりだという。

チーコに言い訳をするつもりはないという村上。それを聞いた山下は、なんとか二人のためにと、チーコに村上のことを弁解してあげるのだった。「男は好きな人の力になりたいんだ。」とアドバイスされたチーコは、村上を呼び出し悩みを相談するが、内容がとてもくだらなくて真剣だった村上を逆にあきれさせてしまう。しかもその後ミドリの取り巻きのケイコたちに「ミドリには家庭に問題があり、村上だけが頼りなので、助けると思って村上と近づかないでくれ」と頼まれてしまう。人のいいチーコはそれを鵜呑みにして「サリーには近づかない」ともらい泣きしながらみんなと約束してしまう。

ルミの家では村上の誕生会の準備をしていた。山下とトンコに仲直りのため「チーコを誘え」といわれた村上はチーコを呼びに行く。しかしそのときチーコは、村上に誕生日のお祝いがいいたくてルミの家へ電話したが、ルミやケイコにイヤミを言われ傷心のまま出かけたところをテニス部の岸本に会い、テニスの試合に行くことにする。しかしその場面をチーコを誘いに来たサリーに見られてしまう。「サリーとは会わない」という約束をしてしまったチーコは何も言えず岸本の後を追う・・・・

村上はチーコにフラれたと思い込んでしまう。ミドリのことは芝居だということも、チーコがしてしまった約束のことなども知ってるはずもない。お互いに他人を見間違えるほど思いあってるのにすれ違っていく二人。チーコはサリーへのプレゼントに買ってきた「笑う門には福来る」のオモチャの笑い声を聞けば聞くほど悲しくなっていた。

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だあれもいない野原へ行きたい
尖った草に囲まれて
思い切り泣いてみたい
数珠球は秋風の忘れていった涙
キュンキュン抜いて
冷たい首飾りをつくろう
それをかけて走ったら
涙と涙がふれあって
やさしく
カラカラと笑い出すかもしれない
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ミドリのつらい家庭環境をきいて同情してしまったチーコは、「もうサリーとは会わない」と約束してしまう！　もちろんミドリたちのウソに純粋なチーコはまんまとだまされたわけだが、この約束が後にチーコを苦しめることに・・・

村上、チーコ、ミドリの三角関係が重苦しいのですが、山下とトンコは一服の清涼剤的存在ですね。

赤に白い水玉のワンピースがかわいいチッチ。彼女の「勝負服」かもしれません。

チーコが訪れたときのミドリは繕い物をしたり、洗濯物を取り込んだりとまるでいつものことような女房気取りでした。それを見たら「いつもの光景なのか」と錯覚するかもしれません。ミドリったら演技派です。

チーコにはたいした悩み事はないんですねぇ。「背中のニキビ」とか「両親のペット問題」ぐらいしか・・・　ずっと重い感じだったのですが、つい笑っちゃいました。力の入りすぎる村上さんがギャグのシーンを盛り上げてくれます。チーコの背中の手が届かないニキビって・・・ なんかニキビさえカワイイです。 ・・というか悩み事って「サリーのことしかないだろ！」と全国1000万人のチッチファンが思ったに違いない！

一番最初に見たとき、村上にチーコを（誕生日回に）迎えに行かせたトンコが「これで元に戻るわね」と言った言葉を信じて「良かった〜」と思ってしまった私でしたがすぐ後にあんなことが！(^^；

チーコが「くびふり寅さんおおいに笑う」というオモチャを見つけてガラスに鼻をおしつけてるシーンが可愛くて何度もリピート！　あれは村上への誕生日プレゼントだったと思うのですが（電話するとき手に持っていたので）、センスはともかく(^^；　笑えなくなってしまった自分へのプレゼントになってしまったようで、とても悲しい終わり方でした。すべてが悪い方へ悪いほうへと流れていってしまう。

ただの「夕焼け小焼け」のBGMがこんなに悲しいなんて・・・

三分電話（つまり公衆電話のことか）って終わりそうなときああいう「ピンポンパン」みたいなチャイムって鳴りましたか？　「ビー！」っていう音だったように思うのですが。

テニス部の岸本は試合に行くのにラケット一本しか持っていかないのか！？　着替えとかタオルとか予備のラケットとか・・！？　なぜ試合にいくのにチーコの家の前を通るのか・・・それは通り道だから。都合良すぎ！　（右手で挨拶したのに次のシーンでは右手にラケットを持っていた）

村上がミドリをチーコと見間違えたシーンでの友紀さんはこのドラマでひさしぶりに髪をおろしていますがなんか新鮮。チーコっぽくないんです。

ミドリの友達の一人は「メイコ」ということがわかりました。

☆挿入歌「私は忘れない」
サリーがミドリと付き合ってるのではないかと心配。なかなかサリーに会って素直に話せそうにないチーコだった。

友紀さんの代表曲「私は忘れない」を歌うシーンが貴重すぎ！　しんちゃさんの情報によると1972/10/25発売とあるが、12話の放送日は9月23日。かなり効果的なプロモーションになったのではないでしょうか。

「抱きしめた、花束が、未練の気持ちなの〜♪」
33年前の秋の空も今と変わらずとても青いのです。

☆次回予告
「パパの転勤で四国へ行くことになった小川家。城南学園最後の学園祭の夜、ファイヤーストームの炎の中でじっと見つめ合うチッチとサリー。校庭いっぱいにあふれる恋のメロディー。今二人の目と目に流れる確かな愛が炎となって星空に燃え上がります。次回、小さな恋のものがたり最終回をどうぞお楽しみに！」