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第3話「恋はどこから?」
市川森一 井上芳夫 1972年7月22日
作品について出演者サブタイトル一覧

この間のデートのことで傷ついたチーコは、「あんな人は忘れなさい」と鏡に向かって自分に言い聞かす。しかし、登校してみると偶然に村上に会い「オッス」と挨拶されたチーコは、嬉しくなってしまい遠回りして村上を待ち伏せして「オッス」と挨拶を返すのだった。しかしおかげでチーコは遅刻してしまう・・・

昼休みにバスケ部の練習を覗いているとき山下に会い、「ガールフレンドはいっぱいいるからあきらめたほうがいい」と言われる。しかしあきらめないチーコは、今朝叱られながらも目をつけていた、先生が朝生けたバラを村上のロッカーにこっそり入れておく。チーコとトンコは今年も揃って夏休みの数学の補習を言い渡されてしまった。

放課後掃除当番のチーコはバケツ2杯の水を運ぼうとするとそこへ村上が現れて「運んであげる」という。感激したチーコはバケツを持った村上を学園中引き連れて歩き回ってしまい、舞い上がってしまったチーコは結局どこへ帰るかさえもわからない・・。結局校庭で一休みすることになり、村上はおかしなことばかり言うチーコに興味を 持つ。

横になって気持ちよくなったチーコはまた村上の夢を見るがその隙に村上はいなくなってしまっていた。「村上さんが大好き!」と口にするチーコはその言葉をクラスメートの夏目哲子に聞かれてしまい、「恋は錯覚、月とスッポンだからあきらめなさい」と言われてしまう。トンコにも「彼のことはあきらめなさい。このままではアナタがだめになってしまう。 明日から夏休みだから・・・」と言われるが、「一ヶ月も会わないなんてできない!」と村上の後をつけて家をつきとめて夏休み中会いに行こうと決心する。

村上の後をつけてみるとなんと、うちの近所のタバコ屋に下宿していた。じっとしてられないチーコは夜にも抜け出して下宿先まで様子を見に行く。カーテン越しの影を見ているだけで幸せなチーコ。

夏休みに入っても村上さん一筋のチーコは、補習をさぼって買い物の手伝いのフリをしてタバコ屋の前を食事もとらず、一日中行ったり来たり。おかげでチーコはおばさんの会話から村上がアルバイト旅行で那須へ行ってることを知るが、一日炎天下で歩き回ったため日射病で倒れてしまう。

トンコが様子を見にきてみるとなんとチーコは部屋を抜け出していた。「那須へ行く」と置手紙を残して・・・。

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見知らぬ風が吹いてくる
クヌギ林の木の葉が一枚
ふらりと 空へ旅立った
逃げていく光の群れ
懐かしい野原のにおい
まって まって
私は風船 
空の中の迷子の風船
誰も私をつかめない
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重いバケツを「運んであげる」と村上さんが声をかけてくれた。幸せで胸がイッパイのチーコは村上を連れて学校中を歩き回り、結局行き先を忘れてしまう。 しかしこのことで村上には「面白い子だな」と印象が残ったようだ。

村上の家をつきとめようと、後をつけるチーコ。イタズラ電話で呼び出したり、道を聞いた通りすがりの女の子に嫉妬したりとムチャクチャだ。 村上が近所に住んでると知って、チーコは思わず家まで様子を見に行く。窓に映った村上さんの影を見つめているだけでも幸せ。 補習をサボって村上さんの家のまわりをうろつくチーコ。マッチを何度も買ったりして村上さんの様子を伺うが、村上は那須へ行った後で、チーコは日射病で倒れてしまう!

いきなり楊枝を飛ばすというとんでもない登場(!)で期待させてくれた夏目哲子さんだが、とくにこれ以降活躍が少ないのが残念。前作から急遽差し替えたことを考えるとまだまだこれからどうするか考え中だったのではないでしょうか。

「今日はめずらしく小川さんとこのお嬢さん、買い物のお手伝いしてるは」とご近所さんに言われてしまうとはなさけない・・・。(^^; 「近所のタバコ屋」にも気がつかないくらい、というか抜けてるのかな? 村上の下宿はかなりの近所でしたが、考えてみたらあの「雨の日の出会い」だって、近所に住んでたんだからありえる話なんですね。

「このままではチーコがダメになる」というトンコの言葉どおり、村上のこと以外頭にないという感じで、行動がめちゃくちゃで突っ走ってしまう。おそらくこれまでこんなに必死になったことはなかったのでしょう。

 


遅刻をしかられているチーコの前にはしっかり先生が生けたバラがありますね。 かなりアップで。怒られながらも結局村上さんのこといしか考えてないチーコでした。

村上さんのロッカーは97番、山下さんは77番です。

すでにこの後のお話である「那須」でのロケの映像がチーコの空想の中に登場しています。

第2話では「高価」なためめったに来ないという「OAK」というレストランに高校生と入ってるって・・・・「喫茶店」ということになってるし。

チーコの部屋のポスター(黒人のSAX奏者)は女子高生(しかもチッチのような・・)にしては渋すぎです。美術さん、もっと考えてくださいね。(^^;

 


☆挿入歌「フレンズ」
村上さんが近所に住んでいたと知ってじっとしていられない!「神様〜!ありがとうございます!」 パパのタバコのおつかいで行こうと思ってたけど、「やっぱり行こうっと!」と村上の家へ行ってみることに!
名曲「フレンズ」を歌うこのシーンはファンなら必見!ウキウキしてじっとしていられないチーコを見事に表現しています。まるで50〜60年代のミュージカル映画のよう。

 

「最初は、とぉもだちでいいわ!♪」
じっとしてられないチーコは窓を開け歌いだす!

 

「明日という日があるふったり♪」 「カワイイ女に〜姿を変えるのよ〜♪」

☆次回予告
「村上くんを訪ねて一人那須へ旅立ったチエコ。村上くんを見つけますがいとこのルミちゃんといっしょです。しかし、ある日チエコの草笛に惹かれて村上君が目の前に現れ「チッチとサリー」の童話を語ってくれます。村上くんはサリー、チエコはサリーに恋した天使のチッチ。 チッチとサリー、森の小道で呼び合う二人。次回、小さな恋のものがたりをどうぞお楽しみに!」