第32話「一日だけの夫婦」

1971年5月4日

哲也は放課後、用事で渋沢先生と南海高校へ出かけることになる。帰りに喫茶店で休憩、ここぞとばかり高木先生に迫る渋沢先生だったが、そこへ渋沢先生の同級生のレイコが現れる。フランス帰りのデザイナー・レイコはプレイガールらしく、一発で哲也を気にいってしまい誘惑を始めようとする。成り行きから「高木先生にはステキな奥様がいらっしゃる」と嘘を付きレイコをあきらめさせようとする渋沢先生。いったんその場は引き下がるレイコだったが・・・

渋沢先生の言ったことを信用しないレイコは学園へ乗り込んできて奥さんがいることを生徒たちに確かようというのだ。後に引けなくなった渋沢先生は生徒をなんとか丸め込み、しかも同じ姓ということで仕方なく飛鳥をニセモノの奥様（！）に仕立て上げることにした。しかも証拠をみせろと言われ、教室で哲也と飛鳥に「証拠」として接吻（額に）させたり・・・　それでも信用できないレイコは園長室に乗り込んでいく。最初は事情がつかめなかった園長も話しにのることになり、こうして二人は園長や学園全員も認めた夫婦ということになった！

芝居ということで「夫婦気取り」で見せつける二人に周りは憤然とするが、二人はここぞとばかりこの状況を楽しむのだった！

園長先生の怪しい態度もあり、もうひとつ認められないレイコはついに高木家へ乗り込んでくる。 先手を打った渋沢先生のアイデアで飛鳥が奥さんを演じることに。しかしそこでの二人の自然な雰囲気（あたりまえ！）にようやく二人を夫婦だと認めるレイコ。

ようやく帰ったレイコだったが、お芝居も終わり、飛鳥は渋沢先生に強引に連れて帰らされてしまう・・・！

哲也に奥さんがいることが信じられないレイコは学園に乗り込んできた！　困った渋沢先生は同姓ということで飛鳥を奥さんだと紹介してしまい・・・

渋沢先生の大学の同級生丸山レイコ役で松岡きっこがゲスト出演。友紀さんとはゲバゲバで共演されていたようです。

喫茶店で二人のことを見る周りの人を「変態性」と言う渋沢先生だが、どう見ても二人の行動のほうが怪しい・・・　しかもその様子を見て「タミコじゃない！」と声をかけるレイコもすごいです。きっとその時点で高木先生に目をつけていたのに、「あら？」と紹介させるところがニクイ。

本当の奥様なのにニセの奥様となってしまうがここぞとばかりみんなの前でイチャついて見せつける二人がおもしろいです。事情を知った園長までもが「正真正銘夫婦です」と認めたり。 普段言えないことできなかったことが「お芝居」ということで・・・！
家でもスプーンのあるところが分かったり、制服が自然とかけてあったり、紅茶の好みが分かったりクリーニング屋とも知り合いで・・・でもそれはあたりまえなんだけどお芝居で！

★★★今まで隠し続けたことを逆手に取ったストーリー展開が素晴らしい名作中の名作！

富士真奈美さんの怪演も絶好調！　全編にわたって最高の演技を見せてくれます。 しかし友紀さんも負けてません。細かいところでの演技やチャーミングなしぐさなど見事に演じています。とくに二人の掛け合いが見られる後半の高木家でのやりとりが見もので、 紅茶のやりとり、スプーンの件、その後、タミコを送って外へ出るとき渋沢先生が後ろから哲也の腕を払いのけ飛鳥をこづくシーンなど盛りだくさん。とってもおもしろいです。それを見ていて「飛鳥」は友紀さんそのものではなく友紀さんだからこそ演じられたキャラクターなのだなぁということをなんとなく再認識させられました。

しかし、授業中にあのような人が乗り込んできても何もおきない学園って平和すぎ・・・　 フランス帰りなのにキスのことを「接吻」というのはどうなんでしょうか。(^^；　　 「接吻」・・・21世紀の今ではすでに死語。　25話とは反対の立場の飛鳥と渋沢先生ですが、夫婦であることの証明がやっぱり「接吻」なんですね。
乗っていた車はフェアレディＺですか？黄色い車というセンスはヨーロッパ帰りか。

飛鳥と佐知子は並んで座ってるがときどき左右入れ替わってるようです。

☆もしかしたら最高傑作かも！？　お気に入り度10000000000・・・